はじめに
web.archive.org で大半のデータは拾えるものの
参照外部リンク: web.archive.org「キャンディ・キャンディを守る会」 非常に貴重な発言集である「水木先生への質問と回答」のページは不具合が出て閲覧不能。 サービス終了前にウェブ魚拓で保存しておきましたが、 参照外部リンク: 「キャンディ・キャンディを守る会内<水木先生への質問と回答>」2016年1月22日 19:22のウェブ魚拓 短縮リンク: http://gyo.tc/16mSe どうせなら参照しやすいように保存しておくほうが公益性があるかと思い、このページで再公開する事にしました。 質問1 いがらし先生は本当に水木先生を原作者と認めていないのか?それはいつからか? 質問2 いがらし先生は、なぜ今になって漫画「キャンディキャンディ」はご自分ひとりだけの権利と主張されるのですか? 質問3 漫画『キャンディ』のキャラクターをいつ、どこで、だれが描いたとしても、それが『キャンディ』に登場するキャラクターである以上、その絵はすべて漫画『キャンディキャンディ』を背景として描かれていると思うのですが、このことについて、いがらし先生はどのように思われますか?(一般的に、原作者の<絵>の権利がその漫画本の中に記載されている<絵>だけにあるとはとても思えないのですが) 質問4 キャンディキャンディを今後どうするつもりで裁判を続けておられるのか? 質問9 いがらし先生・水木先生は、<お二人の「キャンディキャンディ」>として後世に残すつもりはないのですか? 【水木杏子の回答】 質問10 両先生は、なぜ「講談社」との契約を解除されたのでしょうか?(それまでずっと講談社だったのになぜかと思いまして) 【水木杏子の回答】質問10 質問11 質問というよりもお願いになると思うのですが、いがらし先生・水木先生のお考えになる「事実」と「事実と異なる憶測・誹謗中傷など」の違いを教えていただけないでしょうか? 【水木杏子の回答】質問11 質問12 いがらし先生、水木先生にとって漫画「キャンディキャンディ」とは何ですか? 【水木杏子の回答】質問12 質問13 プリクラの件があきらかになったばかりの頃、お二人は直接お話される機会がありましたか? また話し合いに応じなかった事実はありますか? 【水木杏子の回答】質問13 質問14 <著作物>に関わる「同人誌」「インターネット」のファン活動を両先生方はどのようにお考えになりますか? 【水木杏子の回答】質問14 質問15 水木先生にお聴きします。原作つき漫画の「漫画家」について、どのように思われますか? 【水木杏子の回答】質問15 質問17 この裁判以前、お二人の原稿料(他、すべてのギャランティを含む)の比率に関して不満をお感じになったことはありますか? 【水木杏子の回答】質問17 質問18 両先生にお聴きします。 いがらし先生も水木先生のどちらも関知なさっていない「キャンディグッズ」の<海賊版>に対してどのような処置をとるべきか、そこまでのことをお考えになっているのでしょうか? 【水木杏子の回答】質問18 質問19 プリクラの件以前にお二人の話し合いの中で、キャンディグッズについてのご意見の違いはあったのでしょうか? 【水木杏子の回答】質問19 最後に 水木杏子からキャンディのファンへの手紙
水木杏子旧公式サイト内には「キャンディのファンのみなさまに」と題した原作者から愛読者へ向けた手書きメッセージの画像が掲載されていた。
参照リンク:web.archive.org 水木杏子旧公式サイト内「キャンディのファンのみなさまに」 できればリンク先の手書き文字のメッセージ自体を読んでほしいのだが、最近のネットユーザーは参照リンクを一切確認しない人の方が多いので、やむを得ずここに全文を転載する。原作者がファンに直接語り掛けたメッセージということで、「守る会」への回答と併せて紹介しておきたい。 キャンディのファンのみなさまに 水木杏子からキャンディス・ホワイト・アードレーへの手紙
同ページ内テキスト、原作者からキャンディへのメッセージ「キャンディに」も紹介しておく。
キャンディ
2010年11月『小説キャンディ・キャンディFINAL STORY』刊行後、 "公認ファンサイト妖精村"の掲示板に著者の名木田恵子が投稿した、ファンの質問に対する回答(投稿日:2010年12月 1日(水)23時47分37秒)。クリックで回答が表示されます。
1.今や小説の出版を終えられたわけですが、キャンディが登場するか、または登場することがないとしても続編を書く御計画がありますでしょうか?
FINAL・・。これで登場人物たちともお別れ、という意識で書きました。
続編を書くことはありません。 けれど、FINALは新たな始まりでもあると思っています。 今回書き上げたことにより、さらに身近になった物語世界の<永遠の土地 、空、風、花々、建物 >をもとにしたスピンオフを書けたらと(出来るまでは予定にすぎませんが)思っています。 ある詩人がいわれたように<風景は時間>です。 新しい時代、新しい主人公を同じ舞台で・・もともとそちらを書く予定でした。
2.キャンディを再び画面上に登場させるために別の漫画家やアニメ制作会社とご協力されるお考えはありますでしょうか?
わたし自身にはそういった意思はありません。
けれど、考えもしていなかったFINALを書いたように今後出会う人たち、その人たちが信用できるか否か、企画によってはどうなるかはわかりません。 先のことはわからない・・それが人生の楽しみね!
3.最初に書いた時から、先生のキャンディの物語に関する感情が変わったということはありますか?
物語世界としては、全くありません。
4.なぜ、改訂版では曖昧な結末を描くことをお決めになられたのでしょうか?今後私たちがいつの日か「あのひと」が誰であるか知ることはあるのでしょうか?
曖昧にした理由はいくつもありますが、その一つは、あのひとに至るまでのdetailを書かなかったからです。それを書けば続編になってしまいます。
わたしは裁判上では原著作者で続編も自由に書くことはできますが、なんといっても原点は漫画です。 漫画のために描いた物語なのです。 (はじめから小説として書いていたなら、書いていたでしょう。) そして、漫画として評価されなければ、現在もありません。 そういった意味で<曖昧>な結論が精一杯の<その後>です。 あのひとがだれか、ということより、キャンディスが<さまざまな苦難を乗り越え(そうなのよ!)、いちばん<愛しているひと>と穏やかでしあわせに暮らしている>ことを最後にお話ししておきたかったのです。
5.改訂版に関わる先生のお仕事について個人的なインタビューを受けていただけることを考慮願えませんでしょうか?
すべてにお答えはできないと思いますが、可能です。
『小説キャンディ・キャンディFINAL STORY』は「続編」ではありません。キャンディのFinal版のこと 投稿者:名木田恵子 投稿日:2010年10月14日(木)
刊行当時の事情を記すと、そもそも祥伝社は復刊ドットコムから出た『小説キャンディ・キャンディ』の文庫化を口実に名木田氏に近づいて来た。
参照: 復刊ドットコム版『小説キャンディ・キャンディ』 刊行の経緯 それがいつの間にか企画が変わり、リライト版ハードカバー上下巻となった(「安価にお手元に」どころか復刊版より高い!)。 ところが出版直前に祥伝社公式サイトで公開された宣伝用フラッシュムービーや、書店サイトや紙媒体の広告に記載された文言では、オマケ要素に過ぎない後日談部分を全面的にアピール。現物を手にしてみたら、本のオビにも続編誤認を誘うコピー。 これじゃ読者が「キャンディの続編」と誤解しても不思議じゃない。 出版社側が最大限にウリと見積もった要素を推すのは当然といえば当然ではあるが、アンフェアだよな。
ファイナル執筆にとりかかる前、祥伝社側は名木田氏の「小説としてキャンディの作品世界を静かに閉じたい」「再漫画化は旧作ファンの心情を配慮して絶対に拒否」という主張を受け入れ、裁判関連の事情にも理解を示し、名木田氏は「この人たちは私の理解者!」と感激して出版契約を結んだらしい。
…が、いざ本が出てみると、態度を豹変させた祥伝社はファイナルをベースにした漫画化やアニメ化、海外での映像化等の企画を嬉々として持ち込みゴリ押しを始めた。 名木田氏は「執筆前にあれほど念押ししたのに…こちらの事情や心情に理解を示してくれたのに…」と困惑やら怒りやらを表明していましたが、いや、多少なりとも世の中を知ってる人間なら事前に想定できていた事態と思いますけどね。 最初に文庫化の話を持ち込んだ段階から、祥伝社は「ビッグタイトルである『キャンディ・キャンディ』の二次利用によるコンテンツビジネス」で一儲けするのを狙っていたって事でしょ。言うたらなんですが、小説キャンディの文庫版自体でそれほどの売り上げが見込めるとは思えないもの。だから復刊ではなく大幅リライトでタイトルも変えさせた。世間知らずな作家の浮世離れした主張なんて、適当に調子を合わせておけばいい。出版して権利に食い込んでしまえばこっちのもの、後はいくらでも丸め込める……という魂胆だったんじゃないですかね。 ファイナルストーリーが品切れのまま増刷されない実際の理由は知らないけど、その辺りの不協和音が影響してるんじゃないかと個人的には想像します。 そんな訳で、「ファイナルストーリーはキャンディの続編」とガセを流すのはやめようね。あと、現物を読んでもいないのに「続編でキャンディは○○と結ばれた」と又聞きで吹聴して回るのもやめましょう。実際に読んだ上で「私はこう解釈した」ならいいけど。 私もオタだからキャラ萌えカプ萌えは否定しませんが、物語自体のテーマ性を無視して自分の萌え解釈を他キャラのファンや公式に押しつけて騒ぐカプ厨行為はつつしもうな、リア中じゃないんだからさ。 『キャンディ・キャンディ』というのはキャンディス・ホワイトという倒れては立ち上がるタフな少女のビルドゥングスロマンなので、ぶっちゃけ、物語中に登場する少年たちはキャンディの人生旅の一里塚、成長の肥やしみたいなものなんだよね。「なんで殺した」「なんで別れさせた」と責められても物語作家としては困るだろうに。 なぜファイナルストーリーは「挿絵ぬきの小説」なのか
SNSで「本当なら、ファイナルストーリーだって いがらし先生の挿絵があったはずなのに と思ってしまうんです」などと心無い発言をしている人がいたので、裁判当時の水木氏の発言を再録しておきます。
暑いけれど、寒い夏 ◆ 水木杏子 1999-08-09 (Mon) 13:16:30
(「続編」ではないにせよ)原作者がいがらし絵と決別したからこそ『小説キャンディ・キャンディFINAL STORY』を書き得たのだ、という事実を踏まえれば、「いがらし絵の挿絵を入れてほしい」というのが如何に心無い言葉なのか理解できると思います。
アンソニーの死とテリィの登場について
伊藤彩子・著『まんが原作者インタビューズ―ヒットストーリーはこう創られる!』同文書院 (1999/10)より、水木杏子の証言。
水木:アンソニーの死やアルバートさんが丘の上の王子さまだったという謎解きは初めから決まっていたの。大河ロマンの連載といっても、人気が出るかどうかは分からないから、完璧なプロットっていうのは立てられなかったのね。途中で打ち切られるかもしれないし……。それで、プロットとして、大きな柱を何本か立てて、その間は自由に発想する、という感じで書いていくつもりでいました。でも、第一回からすごく人気があって、編集長がいつまでも続けてもいいよ、って。「アンソニーが亡くなった後はどうするの?」ってまんが家も担当も心配していたけど(笑)。 ポエム「思い出の箱」
『なかよし』1978年3月号付録「キャンディの思い出ノート」には水木杏子作のポエム「思い出の箱」が添えられているのだが、
こうやって すぎていく日々を
ファイナルストーリーの後日談部分はこのポエムを踏まえたものではないだろうか?キャンディスは少女時代に夢想した「思い出を入れる箱から思い出をとりだしてみがく」を大人の女性になってから実行しているのである。
参考:『キャンディ・キャンディ』の設定やキャラクターに関する原作者発言を含む記事
2002-01-10 (Thu) に水木杏子旧公式サイト掲示板にてファンからの質問に回答。
ご質問にお答えする前に、今、わたしがこの事件を<いがらしゆみこ氏に よって計画的に騙されてしまった・・・>と、とらえていることをふまえていただきたいと 思います。ほんとうに恥ずかしく、哀しいことですが・・・。 質問1 いがらし先生はHP上で『「原著作者」の同意がなければ、私はキャンディのいたずら書きを描くことさえできないということになります』と仰っていますが、法律上の判決は確定したとはいえ、いくらなんでもイタズラ書きも書けないというのはオーバーだと思いますし、もしこれが本当ならばいがらし先生じゃなくても頭に来ます。 【水木杏子の回答】 質問2 お二人の先生方は、講談社と契約解除なさいましたが、その時先生方はこの先キャンディキャンディの事を如何していきたいか真剣に考え、十分な話し合いや取り決めをなさって来たのでしょうか、そして密に連絡を取り合いお互い考い違いがあれば常に取り決めを更新する努力を当初からなさっていらっしゃっていたのでしょうか? 【水木杏子の回答】 質問3 いがらし先生のビジネスは著作権、登録商標を侵したものであるのは解りますが それを抜けば(略)いがらし先生がやっている事はそんなに大騒ぎするほど常識を逸した商売をしてるとは思えないのですが・・・ 【水木杏子の回答】
参考:名木田恵子(水木杏子)公式サイト内 "黒い報告書"
質問4 いがらし先生は行動を起こしています、水木先生は言葉ではおっしゃっていますがまだ商売に限っては行動を起こしていません。 【水木杏子の回答】 <謝罪>と<許容>ということ ◆ 水木杏子 2002-01-13 (Sun) 22:39:08 正規品についてのことなど ◆ 水木杏子 2002-04-18 (Thu) 00:29:08 「読者の権利のために原作者は譲歩しろ」という意見について
都内葛飾区で、店舗の一部を「キャンディ・キャンディ博物館」と名付け入場料を徴収している喫茶店が営業されているようです。玩具コレクターがビンテージ・トイをテーマにしたコンセプトカフェを開店するようなケースは珍しくありませんし、それ自体をとやかくいうつもりはありません。
しかしながら、「無知に基づく善意」として容認するにはあまりにも酷い「博物館」運営者の言動については、過去にも旧ブログの記事中で言及しました。 「読者権」などという造語を使って声高な要求をする博物館運営者にシンパシーを感じている人は、とりあえず以下の原作者発言に目を通していただきたいと思います。 水木杏子 2000-10-28 (Sat) 19:13:46 3月おわりの 忘れ雪・・・ ◆ 水木杏子 2001-03-31 (Sat) 15:25:54
もうひとつ。名木田恵子(水木杏子)旧公式サイト内のエッセイ「小窓から」より、『なかよし』の企画で愛読者と共に行ったハワイ旅行の思い出と、事件当時いがらしゆみこの公式サイト掲示板に集っていたファンの言動についてを綴った「六月の小窓~ユカそうじ姫たち 」より。
六月の小窓 ユカそうじ姫たち 不正な"キャンディ・キャンディ グッズ"の見分け方
正規品
商標権を持つ東映がグッズの版権管理をしていた時代の権利者表記は (C)水木杏子・いがらしゆみこ・朝日放送・東映動画 品目や時期によって「朝日放送」が「テレビ朝日」や「NET(日本教育テレビ)」になっているものもありますが、「水木杏子」が一番に表記され、二番目が「いがらしゆみこ」更に「東映」が権利者表記に含まれているのが正常なビジネスがされていた時代の商品。 ※アニメ絵を使用した商品は時期と品目によって (c)水木杏子・いがらしゆみこ ・朝日放送・東映動画・旭通 と当時アニメの広告業務を任せていた広告会社の旭通信社を示す「旭通」「アサツー」「ASATSU」の表記が加わることもある。(1992年東映アニメフェアで単発リメイク映画が公開された際に販売されたセイカノートのぬりえの表記は(c)水木杏子・いがらしゆみこ ・東映動画) ただし、アニメ放映初期のグッズや関連出版物は表記ルールが徹底せず、「(C)いがらしゆみこ・水木杏子」などになっているものも存在する。 不正品 漫画家が原作者と東映の権利を侵して不正なビジネスを行った結果市場に出たグッズは、 (C)いがらしゆみこ (C)いがらしゆみこ・水木杏子 のように原作者名が権利者表記から削除されている、もしくは二番目の表記にされているもの(後者は1998年以降にいがらし氏の共犯であるダンエンタープライズ社が原作者に無断でマルシー表記に名前を入れて許諾済み商品を装って製造販売した、氏名表示権侵害の悪質な商品)。 あるいは漫画家の個人会社である「アイプロダクション」や、アジア一帯で不正なキャンディビジネスを行う為に設立した「キャンディコーポレーション」を権利者としているもの。 バンプレストがキャンディコーポレイションに騙されて製作したプリクラの著作権表記は (C)CANDY 1998年に恵比寿アトレで開催された偽版画即売イベントのチラシ記載の表記は (C)アイプロダクション にされている。 参考:「キャンディ・キャンディ虐待問題」内 違法グッズ一覧 archive |
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