『なかよし』1977年6月号付録「なかよしまんが新聞・キャンディ百科大特集号」ではキャンディの生年を1898年と記載してありますが、第一次世界大戦を基準に作中描写から判断すると以下のように1899年生まれとするのが妥当です。
※ キャンディがラガン家奉公時代に13歳の誕生日を迎えているために、まんが新聞記載の年表「キャンディのりれき書」では、この期間に年を跨いだという勘違いに基づく記述があり、このせいで編集者がキャンディの生年を間違えたと推測されます。
株式会社MONSTARdesign代表取締役・加藤学氏が確認したところ、いがらし氏は当該原稿を「手放した記憶は無い」と証言。
加藤学氏は件の原稿は盗難にあったと結論したが、 「ただただ悔しく、腹立たしい出来事ではありました。」 「(オークションで落札回収できず)なすすべなく、本当に悔しい思いをしました。」 「落札された方が、盗まれた作品であったという事実を知り、悲しむかもしれないと思い、公表を迷いました。」 「無力を悔やみくよくよしてても仕方なし!」 ……と一人で落ち込んで立ち直ってポジティブシンキング!を表明しておられるのですが、あなた個人の情緒の問題に矮小化して「いい話」に落とし込んでる場合じゃないでしょ。 原稿の盗難と無断売却が事実ならば、明らかな犯罪ですよ?漫画界をゆるがす大事じゃないですか。正式に盗難届を出した上で法的処置をとるべきでは?それとも手続き進行中?
過去の落札記録より
『なかよし』1980年8月号「メイミーエンジェル」扉絵(画像ファイル名 0000907080)
入札開始:2015/02/01 商品番号:3076z67 落札価格:390,000円 https://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=298051 【商品名】いがらしゆみこ直筆カラーイラスト「メイミーエンジェル」 【サイズ】B4 【備考】イラストボードに描画、裏面「80.5.21成作 80年8月号扉絵メイミーエンジェル」と記入あり 【最低落札価格】120,000円 【コメント】アシスタントをしていた方が頂いたものです。コミックス3巻の表紙にも使われています。星ような輝きのある夕焼けに、白い花の間からのぞくメイミーの笑顔が非常に愛らしいイラストです ※尚、2008年5月から倉敷いがらしゆみこ美術館新館の階段ギャラリーで展示されている、同絵柄を含む9点のメイミーの額絵は複製原画である
2018年4月にフランスの書店が転売した記録がネットにのこっている「ニールとイライザ」のサイン入り原画だが、添付されていた保証書は「まんだらけ」のものである。Sale Date: March 31, 2012 とあるのは保証書の日付が2012年なのだろうか。
http://www.artnet.com/artists/yumiko-igarashi/candy-candy-daniel-et-elisa-les-deux-ennemis-uQEKWsi6mjThYEMzkG6vsA2 Title: Candy candy (Daniel et Elisa, les deux ennemis jurés de Candy) Medium: India ink, gouache and ink in colors Size: 18 x 18.7 cm. (7.1 x 7.4 in.) 2021年1月まんだらけ大オークション『キャンディ・キャンディ』特集
いがらしゆみこ直筆カラー原稿「キャンディ・キャンディ」なかよし1979年3月号最終回扉(画像ファイル名 0002078998)
入札開始:2020/12/15 商品番号:1003z101 落札価格:2,700,000円 https://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=648847 【商品名】いがらしゆみこ直筆カラー原稿「キャンディ・キャンディ」なかよし1979年3月号最終回扉 【サイズ】額780×675mm、B3 【備考】裏面「なかよし1979年3月号最終回扉絵 キャンディ」記入あり、「いがらしゆみこ」印あり 【最低落札価格】450,000円 【コメント】 なかよし本誌1979年3月号、記念すべき最終回の扉絵。本誌では「爆発的ブームをまきおこした超大型スイートロマン完結」と記載されてました。少女漫画の王道タイトルとして世界的にも認知度が高く、人気も衰えていません。その中で今回の本誌に掲載された直筆カラー扉原稿の出品は極めて貴重です ※過去には2004年7月に山中湖いがらしゆみこ美術館で展示されていたのを確認済み
『なかよし』1980年5月号「メイミー・エンジェル」扉絵(画像ファイル名 0002079048)
入札開始:2020/12/15 商品番号:1012z101 落札価格:700,000円 https://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=648856 【商品名】いがらしゆみこ直筆カラーイラスト「メイミー・エンジェル」 【サイズ】B4 【最低落札価格】120,000円 【コメント】 なかよし1980年5月号扉絵。大自然を駆け抜ける春風に佇む乙女の淑やかさ。力に屈せず運命を切り開いていくメイミーの持つ心の美しさ豊かさが表現されてます
『なかよし』1980年3月号「メイミー・エンジェル」扉絵(画像ファイル名 0002079051)
入札開始:2020/12/15 商品番号:1013z101 落札価格:455,000円 https://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=648857 【商品名】いがらしゆみこ直筆カラーイラスト「メイミー・エンジェル」 【サイズ】B4 【最低落札価格】100,000円 【コメント】 なかよし1980年3月号扉絵。ウエスタンものと少女漫画の融合が一目でわかる素晴らしい1枚。いがらしさんの魅力が全面に溢れてます
『なかよし』1980年3月号付録「メイミー・エンジェル」ファンシーブックカバー(画像ファイル名 0002079045)
入札開始:2020/12/15 商品番号:1011z101 落札価格:400,000円 https://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=648855 【商品名】いがらしゆみこ直筆カラーイラスト「メイミー・エンジェル」 【サイズ】700×334mm 【最低落札価格】80,000円 【コメント】 1980年3月号なかよし付録ファンシーブックカバーで使用されたもの。なかよし付録の原画はかなり希少です
1101・1102のぬいぐるみ人形にはいがらしゆみこ本人による直筆の顔が描かれています。いがらし本人の所蔵品だったもので、件の裁判の折、有償で知人に譲られたものです。定番の衣装から一風変わった装いまで、お気に入りのキャンディをお選びください。
……というコメント付きで競売にかけられていたのだが、キャンディ裁判の最高裁判決は2001年10月、山中湖いがらしゆみこ美術館の閉館は2005年3月であり、「件の裁判の際」という来歴説明には違和感がある。
(この回のオークションでは『ジョージィ!』のアベルの原画を『キャンディ・キャンディ』のテリュース・G・グランチェスターとして販売するなどの杜撰な鑑定が散見された) なお、まんだらけではキャンディ・メイミー以外にも、『小学4年生』1986年4月号~1987年3月号連載「アルプスの少女ハイジ」のカラー原稿が2007年~2014年の間に複数枚売却されているのが確認できる。 海外流出した原画
まんだらけオークション以外でも香港のオークションハウスChristie's Hong Kongから 「講談社おともだち絵本」版のキャンディ原画が売りに出されている
Sale Date Nov 24, 2019 (Christie's Hong Kong)
https://www.mutualart.com/Artwork/Candy-Candy/E7081B81822C4AB6 Candy Candy, 1981, Painted in 1981 ink and watercolor on paper 36.4 × 51.5 cm. (14 3/8 x 20 ¼ in.) ※講談社「おともだち」絵本シリーズ おはなしえほん『キャンディキャンディ 2 (「やさしいキャンディ」のまき) 』の "「かんごふさん」のまき" で "くすりをのませたり、あせをふいたり。キャンディは、アニーとアンソニーのかんびょうをしました。" というテキストが付加されていたページの原画
これらとは別に、有名な海外コレクターであるヨーゴ・ランドの手に渡った連載時原画が確認できる限りで5点(2012年クリスマスに香港の東港城で開催されたイベントで展示されている)
http://hk8news-e.blogspot.com/2012/11/blog-post_5284.html
漫画原稿の所有権・売却権
2000年12月27日付で旧いがらしゆみこ公式サイトCandyCandyNetに公開された裁判関係の記事内に
1997年7月時点で 絵を使用するビジネスは、当時の原画等すべていがらしに返却されているので、当然、アイプロが管理し、貸出しやデザイン監修等も、すべていがらしの方の仕事で、水木氏はYes/Noだけの仕事である。
という文言がありました。
1997年の時点で全ての原画がいがらし氏のプロダクションの管理下にあったと、いがらし氏自身が公式に認めているのです。 最終回扉に限った話をすれば、問題の原画は2004年7月に山中湖いがらしゆみこ美術館で展示されていたのが確認でき、その時点で既に講談社の管理を離れて久しいにもかかわらず、講談社の編集がその原画を持ち出して売却など普通に考えて有り得ません。 キャンディの復刊については原作者の水木杏子氏が公式サイトで「水木は講談社以外、許可しないつもりです」と表明し、講談社も紙媒体のインタビューで「講談社も出したいという希望はあるが、いがらし氏が水木氏に謝罪しないかぎり事態は前に進まない(大意)」と発言しているので、無責任なデマが流れるのは非常に迷惑なんですよね。 2023年、株式会社MONSTARdesignみずから「キャンディ・キャンディ」原画販売ビジネス開始
2021年2月段階では
先生は自分の魂を削って作品を描かれており、そのようにして描いた作品を手放す訳もなく、
などと悲憤慷慨していた代表取締役の加藤学 氏ですが、どのような心境の変化か、2023年に主催したイベント『いがらしゆみこの世界 インスピレーション展with キャロラインちゃん 55th Aniversary(+ART GALLERY 2023年2月13日~2月26日』にて、『キャディ・キャンディ(水木杏子原作)』を含むいがらし先生の当時もの原画の販売に自ら乗り出しました!
MONSTARdesign社のいがらしゆみこプロデュースは「彼女の素晴らしい作品を後世に残して行きたいという思いからスタートした、」のだそうですが、原作者や出版社の心証を悪化させ、漫画本編の復刊を困難にするような原画売却イベントが「作品を後世に残す」一助になると、コンテンツ・IPプロデューサーの肩書を自称する加藤学氏は本心からお考えなのでしょうか……?
2023年2月段階で「【公式】いがらしゆみこの世界ストア / Yumiko Igarashi's World Store」にて販売中の当時もの「キャンディ・キャンディ」原画リスト
他、いがらしオリジナル作品及びおとぎばなし絵物語
取引法に基づく表記 会社名:株式会社MONSTAR design 事業者の名称:加藤学 事業者の所在地:〒0630802 北海道札幌市西区二十四軒二条4-5-29
講談社『なかよし』誌における「キャンディ・キャンディ」連載終盤、企画立ち上げから密に作品と関わっていた初代担当者が抜けて新たな担当に交代してから、立て続けに三件の原作原稿改変トラブルが起こっている。
アリステア・コーンウェルの戦死
1999年インタビューにて漫画原作の仕事から退いた理由をたずねられて。
水木:それは……、私にとってはとてもとても大切なステアが亡くなるシーンが原因で……。ステアは戦争に行って、空中戦で戦死するんだけど、そのときね、敵国のすばらしいパイロットと対戦して、まんがではそのパイロットともステアのパイロットとしての腕に友情を覚えるの。そのとき、ステアが誰だか分からない人の手で撃たれてしまう。 水木:(略)でもね、空中戦で撃たれるのは同じだから、これは私のこだわりでしょうね。ちょうどその時は海外に行っていて、いがらしさんのネームの相談にものれなかったし。私の責任でもあるの。(略)
1980年初出のエッセイ「我が友、キャンディ」にも同内容の記述がある。
我が友、キャンディ
問題の回を収録した『月刊なかよし』1978年12月号は11月3日ごろ発売。
文脈からすると、原作原稿の入稿時に新担当と綿密な打ち合わせを行なった上で海外旅行に出たが、旅行中に作画者と二代目担当編集者が原作の意図を無視した改変を加えてネームからペン入れまで済ませて入稿、原作者の帰国時には既にゲラ刷り段階まで進んでいたということらしい。 アンソニーの「薔薇色の死」
ちなみに「アンソニーの死」についても原作者の初期構想とは違った展開になっているが、これについては漫画家の意向とは全く関係なく、原作執筆段階で初代担当編集者と原作者の話しあいの末に、「やむなし」と受け入れた上で修正し最終入稿している。
参考:名木田恵子(水木杏子)旧公式サイトKeiko Nagitaの小窓から内の連載エッセイ「キャンディとであったころ」最終回「バラ色の死」web.archive.org 該当発言のあるエッセイ「キャンディとであったころ」全体は、もともと1999年当時、水木杏子旧公式サイトで連載されていたものだが、後に原作者公認ファンサイトに保存を委託され、無断転載、二次使用禁止、サイト内記事の直リンク禁止という条件のもとで公開されている。原作者とサイトオーナーの意向を尊重した上で閲覧願いたい(ファンサイトに委託した理由については名木田恵子公認ファンサイト妖精村にて事情説明のログが保存されていたのでそちらも御一読を)。 参考:水木杏子公認ファンサイトMisaki's Candy Candy 内「キャンディとであったころ」
エッセイ内でアンソニーの死による退場の源流としてオルコットの『八人のいとこ』があげられているが、正確には続編の『花ざかりのローズ』を指すと思われる。ちなみに『~ローズ』ではスコットランド氏族の若き族長と孤児の少女の恋愛というモチーフも登場する。
尚、「少年が薔薇の毒で死ぬ」という詩的イメージは、後に『なかよし』1979年10月号付録「千鶴と夕のSecret Memory」に収録された「さよならの森(イラスト:あさぎり夕)」という絵物語で生かされている。
参考: 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト1979年度
小ネタだが、1979年頃に学研『Fair Lady (フェアレディ)』の編集部で名木田恵子(水木杏子)氏の原稿取りを担当していた方のブログ記事によると、『キャンディ・キャンディ』連載中、既に死亡したキャラをうっかり登場させてしまい電話口で修正を伝えたことがあったそうだ。どのキャラのことだろうか。
参考:ディープ・タマちゃん Tamachan the onion deep (May 10, 2005) 原稿取りの日々 『なかよし』1978年6月号インタビュー
『なかよし』1978年5月号で「キャンディ・キャンディ」は第3部完結、翌6月号では休載し、代わりに「いがらし・水木両先生に緊急インタビュー キャンディ・キャンディ第4部はどうなる?」と題した記事が掲載された。以下、前半部を抜き書き。
テリィとキャンディのこれからは……? イライザとニールがまたまた大活躍!
……と、このように連載中も原作者の存在は周知されていたにもかかわらず、「原作者は名ばかりの存在」と吹聴して権利を否定するいがらし先生とそれに追従する日本マンガ学会は強心臓極まりない。
「三つの愛」と「母親探し」(略)みなし子だから母を探すという今までの常識を度外視して前向きに生きる女の子の人生に3つの愛――ひとつめははかないアンソニーとの初恋、透明感のある男の子とのやさしさだけの愛、次にテリィとの激しい青春の愛、好きでも別れなければならない愛、最後にアルバートさんとのおだやかな愛を入れて書きました。
孤児が主人公でも「母親探し」はしない(母もの、出生の秘密もの、貴種流離譚にはしない。過去ではなく明日をみつめる少女の自立を描く)というのも各種インタビューで繰り返し語られている作品の根本精神であり、『まんが原作者インタビューズ』でも連載開始時に決定したコンセプトとして再度言及されている(キャンディの母親に関する下世話な妄想を吹聴する人たちがいるせいかもしれない)。
(略)いくつか決めたことは、「母親探しはやめよう」ってこと。親が誰であれ、運命を受け入れて、ひとりで生きていくことが大事なんだってことを言いたかった。
「長い闘病の末に儚く亡くなった母親」というローズマリー・ブラウンのキャラクターには、原作者の実母への追憶が込められているであろうことは容易に推察できる。
物語の解釈自体は受け手の自由ではあるが、一部のファンが「ローズマリーは不倫の果てにキャンディを生み捨てた」という妄想を公式の裏設定であるかのように吹聴し、勝手に検定試験の正答にまでしているのを見ると、「読者権」などという造語を振りかざして創作者の心の世界を蹂躙し私物化する傲慢な精神に寒気がする。
ケイブンシャの大百科には「キャンディを生んだすてきな”おねえさま”水木杏子先生」のインタビューと共に、「キャンディの笑顔で日本中を魅了したいがらしゆみこ先生」の第一回講談社まんが賞受賞のよろこびの声を記したページもある。
(略)「キャンディ・キャンディ」は、私がかいてきたまんがの中では、いちばん長い連載です。原作者の水木杏子さんと私との間に生まれ「なかよし」の編しゅうの方たちと、私の仲間たちに栄養をもらいながら育ってきた子供のような気がします。
いがらしゆみこと組んで原作者に無断でキャンディグッズを製造販売した業者は、驚いてコンタクトをとった水木杏子に「原作者だという証拠をみせろ」と言い放ったそうだが、単行本の表紙やアニメOPのテロップ、放映当時のキャラクターグッズに原作者表記があり、キャンディブーム当時には各種媒体で原作者が顔出しでインタビューに答えている上、いがらしゆみこ自身が水木杏子を「原作者」に位置付けている発言も山ほどあるのだが……版権詐欺の片棒をかつぐような企業はどこも強心臓極まりない。
参考:『キャンディ・キャンディ』の設定やキャラクターに関する原作者発言を含む記事
『キャンディ・キャンディ』と『UFOロボグレンダイザー』DVDライセンス詐欺事件
この事件、ただの海賊版と違ってややこしいウラがある。
1978年、東映は丸紅とキャンディの二次使用に関する契約を結んだ。 当然、とっくの昔に期限切れした契約なのだが、その「契約」がめぐりめぐってDIGITAL Diffusion Video社のものとなったらしい。 正確にいうと、IDDH Distribution社の株主のBruno-Rene Huchezが元丸紅の社員で、自分で会社を起こす際に丸紅からチョッぱってきた契約書を大いに利用した……ということのようだ。 で、HuchezがIDDH をたたんでPoly Production 社を設立した際に各種の契約書をそのまま持ち込み、更にPoly Production 社がDIGITAL Diffusion Video社にその権利を許諾したという流れ。 DIGITAL Diffusion Video社が「善意の第三者」かどうかは知らないが、その契約書を振りかざして「海賊版じゃないもん」と正当性を主張したせいで、裁判がちょいとややこしくなった。 が、2006年5月12日に東映の訴えを認めた仮処分、9月にはベルサイユの控訴院がPoly Production 社とIDDH 社間の契約無効判決を下した。
その後に明らかになった情報によると、『キャンディ・キャンディ』と『グレンダイザー Goldorak』のフランス語版マスターテープを(物理的に)手に入れたのがBruno-Rene Huchezのもう一つの持ち株会社LSL Communication 。
ブツはあっても権利がないもんだから、権利書をデッチあげてうまい商売をしようとたくらんで暴走したっぽい? 上記一連の情報はフランスのGoldorakマニアのブログGoldorak-Gate (http://www.nonoche.com/goldogate/?cat=15)で仕入れた。フランス語の読解に間違いがあるかもしれないので、詳細は各自で原文を確認していただきたい。 (ここまで旧ブログ記事2006-12-12 23:17:00初稿) 台湾と韓国の「自称『キャンディ・キャンディ』正規版DVD」
『小甜甜』圓夢中文版的誕生…
重要なところだけかいつまんで訳すと、
最終的に、天は自ら助くる者を助くの例えの通り、制作チームはついにスペインから「Candy Candy」全115話のマスターおよび頒布権を入手しました。
更に、くだんのマスターテープは30年前のもので再ダビング用のオーディオトラックもなく、専門のポストプロダクション・スタジオにマスターの画像調整を依頼し、100万元以上の費用をつぎ込んで吹き替えとサントラを追加した、と苦労話を披露しているのだが……。
東映動画が講談社を介して取得していた『キャンディ・キャンディ』の放送権・ソフト化権は1995年に失効。未だ権利を保持していた時点で外国企業に許諾した放映権等も2001年までには全て失効しているはず。 「スペインの頒布権」は正規のものかもしれないが、どんな迂闊なライセンサーだってサブライセンスや譲渡の権利を海外のライセンシーに易々と与えたりはしないし、更新手続きナシで無期限継続のライセンス契約なんてある訳ない。 フランスのDIGITAL Diffusion Video社と同じような契約書転売詐欺かと思われるが、問題はPIM社がこの当時、台湾におけるいがらしゆみこの事業パートナーであり、このDVD発売がいがらし氏の知らぬうちに行われていたとは考えにくいということだ。 参考:台湾でいがらしゆみこ自ら『キャンディ・キャンディ』モドキ商売
台湾DVDの前年、韓国でも無許諾放映や正規版を称する海賊DVDの販売が大々的に行われているのだが、これも期限切れ契約書の転売で正当化しているのだろうか。
2007年の春から、韓国で許可なく<キャンディ・キャンディ>の不正アニメ放送が堂々と開始されてしまいました。
原著作者・水木杏子と東映アニメーションの関係は良好であり、水木は裁判当時も判決後も「アニメの再放送はいつでもOK」と公言している。
No.146 >おたずねのことなど
しかしながら、単純な海賊版ではなく、期限切れ契約書を悪用して正規版を装った版権詐欺がまかり通り、しかもそのDVDを出していたメーカーのうち一社が台湾におけるいがらし氏のビジネスパートナーとなると、到底うやむやにしたままのアニメ再放送などできるはずもない……というのは普通の判断力のある大人ならば理解できるはず。
自サイトの更新作業中にオークションサイトで過去に販売された偽版画や違法原画の出品をふとチェックしてみたところ、広島県在住の同一出品者(他の取引内容から判断して業者ではなく一般出品者と思われる)が偽版画&描きおろし原画4点を出品しておりまして。
本裁判
◆平成11年2月25日 「キャンディキャンディ」事件(フジサンケイアドワーク偽版画出版差止等請求) :第一審
東京地裁/判決・請求認容 原告:水木杏子 被告:株式会社フジサンケイアドワーク(代表取締役・小川武夫)、いがらしゆみこ
【裁判に至る以前の契約関係】
【地裁】 1998年1月、第一審開始。 もともとは水木がいがらしを相手方として、いがらしが原作者に無断で製造した『キャンディ・キャンディ』の「高級版画と称する粗悪な印刷物」の出版差し止めを求めて提起した裁判だったが、いがらし側弁護士が「『キャンディ・キャンディ』はいがらしゆみこの単独著作物であり水木杏子は原作者ではない(よって差し止め請求する権利はない)」という法廷戦術を採用し、反訴(東京地方裁判所平成9年「(ワ)第24480号 著作権不存在確認反訴事件」)。反訴自体は取り下げられたが、以後は水木杏子の著作権又は原著作者の権利の確認及び差し止めの請求が争点となる。 水木は"共同著作物の著作者の権利、又は、右漫画を二次的著作物とし本件連載漫画の原作を原著作物とする原著作者の権利を有する"ことの法的確認を求めた。 双方が提出した証拠物(連載当時の原作原稿、連載当時の担当編集者の陳述書、講談社法務部の法的見解を示した陳述書、講談社が版権管理をしていた当時の契約書を含む)を検討した結果、 "本件連載漫画につき、これを二次的著作物としその原作を原著作物とする原著作者の権利を有し、したがって、本件連載漫画の利用に関し、その著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する" "二次的著作物の著作権者であっても、原著作物の著作権者の許諾なく二次的著作物を利用することは許されない" という判断により、1999年2月25日、水木の請求を認容する判決を言い渡した。 【高裁】 地裁判決が出た直後、「著作権問題に詳しい自分達に任せれば控訴審で逆転できる」と売り込みをかけてきた弁護士集団の勧めに従ったいがらしゆみこは上告。 いがらし弁護団は「キャンディのキャラクターデザインは連載第一回の原作原稿を受け取る前に作成したものであり、原作者の権利の及ばない漫画家の占有」及び「水木の原作原稿にもとづかないイラストレーション(扉絵や連載終了後の描きおろし等)の利用は漫画家の専権に属する」という主張に方向転換。 これに対し高裁は、 キャラクターデザインの成立時期がどの時点であれ、本編終了後の描きおろしであれ、"本件連載漫画の主人公であるキャンディを描いたものである限り、本件連載漫画の複製(あるいは翻案)としての性質を失うことはあり得ない" として2000年3月30日、控訴棄却。 【最高裁】 いがらし側は「水木の原稿はペースメーカーのためのヒントに過ぎない」「本件連載漫画は共同著作物ではないし、また、二次的著作物でもない」と主張したが、最高裁は2001年10月25日、控訴を棄却。 "本件連載漫画は被上告人作成の原稿を原著作物とする二次的著作物であるということができるから、被上告人は、本件連載漫画について原著作者の権利を有するものというべきである。" として原審の通り、判決確定。
付随する裁判
原作者水木杏子がいがらしゆみこ及びいがらし側業者を訴えた裁判
■平成11年4月8日 「キャンディ・キャンディ」事件(いがらしゆみこ美術館およびファンクラブ通販差止請求)
東京地裁/仮処分申請 原告:水木杏子 被告:アートワークスペース、ファンクラブるりたては、(株)向日葵
■平成12年5月25日 「キャンディキャンディCANDY」事件(カバヤ食品損害賠償請求)
東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却 原告:水木杏子 被告:いがらしゆみこ、有限会社アイプロダクション、株式会社フジサンケイアドワーク(代表取締役・山口尚毅)、カバヤ食品株式会社(代表取締役・野津喬)
■平成12年12月26日 「キャンディ・キャンディ」商品化事件(フジサンケイアドワーク損害賠償請求)
東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却 原告:水木杏子 被告: 株式会社フジサンケイアドワーク(代表取締役・山口尚毅、専務・朝井匡人)、有限会社アイプロダクション、いがらしゆみこ
■平成14年5月30日 「キャンディ・キャンディ」キャラクター商品事件(衣料品会社損害賠償請求)
東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却 原告:水木杏子 被告:いがらしゆみこ、有限会社アイプロダクション、株式会社ダンエンタープライズ、サンブライト株式会社、タニイ株式会社、有限会社アース・プロジェクト
【解説】
本裁判の審議中も、地裁・高裁で差し止め判決が出た後も、いがらしと契約した業者は判決を無視して原著作者と東映の権利を侵したキャンディグッズの製造販売を続行。やむなく原作者はそれぞれの業者に対し訴えを起こした。刑事罰をともなわない民事の差し止めだけでは強制力がなく、悪質な業者に対しては中途から損害賠償請求に切り替えている。
いがらしゆみこが水木と東映を訴えた裁判
【解説】
いがらしゆみこは水木杏子の原作権を否定する裁判を続行中に、当時同郷の友人が社長をつとめていた日本アニーションでの『キャンディ・キャンディ』リメイク企画に同意するように求めた裁判を起こした。 その一方で、いがらしは他社でのアニメリメイク及びキャラクター商品ビジネスの障害である東映の商標登録を無効とする申し立てをしたが、全て失敗。 最高裁判決後
業者がいがらしを訴えた裁判
▲平成15年9月10日「キャンディ・キャンディ」グッズの契約違反事件(ジグソーパズルのアップルワン損害賠償請求)
東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却 原告:株式会社アップルワン 被告:サンブライト株式会社(プロデュース元)、株式会社ダンエンタープライズ(版権元)、いがらしゆみこ
【解説】
最高裁判決が確定し、販売不可となったキャンディグッズの不良在庫を抱えた業者はいがらしゆみこを訴えた。
美術館展示関連裁判
【解説】
いがらしゆみこは最高裁判決後も謝罪とビジネスの正常化を行わず、原作者の許諾なしにキャンディキャンディの商業利用を行うための抜け道として美術館展示を利用。原作者との間で訴訟になった。 番外
▲昭和54年8月14日第15刑事部判決(判例タイムズ396号64頁)「キャンディ・キャンディ」にせTシャツ事件
大阪地裁/被告に懲役2年の刑事判決(執行猶予3年) 原告:東映動画株式会社 被告:サクラ産業株式会社代表ほか <別冊ジュリスト、No157、著作権判例百選>(有斐閣)を読みました。 1970年(昭和45年)~2009年(平成21年)まとめ 名木田恵子 原作漫画リスト 1970年 (昭和45年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1971年 (昭和46年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1972年 (昭和47年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1973年 (昭和48年) 名木田恵子/加津綾子 原作漫画リスト 1974年 (昭和49年) 名木田恵子/香田あかね/水木杏子/加津綾子 原作漫画リスト 1975年 (昭和50年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1976年 (昭和51年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1977年 (昭和52年) 新連載なし 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1978年 (昭和53年) 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1979年 (昭和54年) 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1980年 (昭和55年) 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1981年 (昭和56年) 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1982年 (昭和57年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1983年 (昭和58年)~1985年 (昭和60年) 新連載なし 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 1986年 (昭和61年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1987年 (昭和62年)~1989年 (平成1年) 新連載なし 名木田恵子 原作漫画リスト 1990年 (平成2年) 名木田恵子 原作漫画リスト 1991年 (平成3年)~2008年 (平成20年) 新連載なし 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト 2009年 (平成21年) 名木田恵子/水木杏子 原作漫画リスト(番外) 横槍メンゴ「赤い実はじけた」他
リストは2018年末に活動終了した"名木田恵子公認ファンサイト妖精村(管理人:春野さくら氏)内「あじさい屋敷」"(リンク先:web.archive.org January 17, 2004 03:29:56)のデータをベースに加筆修正及び一部書影添付。
妖精村が活動再開した際には本ブログのデータは削除する可能性有。
キャンディ裁判とは直接の関係のない記事なのですが、作画者と親しい漫画業界人が理事をつとめている"日本マンガ学会"という団体が「少女マンガの女王いがらしサンに、新人だった水木さんは当初言われるままに書かされてきた」等の虚偽情報を長期にわたり流布してきたという事情を考慮し、水木杏子(名木田恵子)が講談社の少女誌でどのようなキャリアを重ねて、『キャンディ・キャンディ』連載当時はどのようなポジションだったのかを判断するための資料として掲載することにしました。
参考:『キャンディ・キャンディ』の設定やキャラクターに関する原作者発言を含む記事
高級オリジナル現代版画?
旧記事では、漫画家のボッタクリ複製画商売のパイオニア、いがらしゆみこ先生の『キャンディ・キャンディ』偽版画を 「ジクレ」と書いていたのですが、お詫びして訂正いたします。
単なるオフセット印刷でした。 作画者・いがらしゆみこによる横領の被害者、原著作者・水木杏子の公式掲示板発言によると、 深夜のお答え ◆ 水木杏子 1999-10-02 (Sat) 00:47:57 ◆ 水木杏子 1999-12-02 (Thu) 18:59:33 和解について また願う事 ◆ 水木杏子 1999-12-09 (Thu) 19:01:02
…あれかなぁ。ウォーターレスで解像度の高い美術印刷用のオフセット?
だとしても、製造原価が二束三文なのに違いはないんだけど。 これをフジサンケイアドワーク(現・クオラス)は 最新最高の技術を駆使した、最高級版画
とブチあげて、通販やイベントで売りさばいていたわけです。
尚、産経新聞に何度も掲載された通販広告には、 高級オリジナル現代版画
とあります。
芸術作品、ねぇ…。 "Lithographic reproduction"という英語表記が、なんとも微妙ですな。 外部参考サイト:違法複製原画被害者の声(キャンディ・キャンディ虐待問題内)
この額装偽版画、裏面を水貼りテープで封印した上に、いがらしゆみこのサインを入れてあるのですね。
ファン心理として、わざわざテープをカッターで切ってまで中の画を直接見ようとはしないであろう、という計算に基づいた仕様。 外部参考サイト:複製原画の額について(キャンディ・キャンディ虐待問題内) フジサンケイアドワーク(現・クオラス)による(極めて疑わしい)にせ版画販売情報開示
書類作成: 板倉由明(フジサンケイアドワーク)
フジサンケイアドワークの<にせ版画>売り上げリスト ◆ 水木杏子 2000-02-19 (Sat) 15:45:58
※「高級版画」「リトグラフ」「ミックスドメディア」などという名称で販売された『キャンディ・キャンディ』の額装オフセット印刷は、後々ネットオークションなどに出品されたものから判断して通常ナンバー以外にも番外エディションが多量に存在する為、総刷り枚数は現在も判明していない。
中古市場ではこれらキャンディ・キャンディ偽版画のAPエディションで分母50のナンバー入り・直筆サイン有が見つかっているが、それらとは別にAPのみでナンバー無し・直筆サイン有の品も少なからぬ量が流通している。 参考:偽版画&違法原画販売~20年目でも新ネタ 日本マンガ学会による絵画商法擁護
と、このようなボッタクリ商法を原著作者・水木杏子に無断で行ったいがらしゆみこ大先生とフジアドは、当然のように原著作者から訴えられ、最高裁まで争って全面敗訴。
ぼったくり偽版画は販売差し止め措置をうけました。正義は勝つ。 …にもかかわらず、この判決が不服な皆さんがいるのですね。 その団体の名は「日本マンガ学会」 。
日本マンガ学会著作権部会は、2005年10月13日の第3回著作権部会の席上で、
マンガ家がストーリー作家の合意なしに、商品化の許諾を与えて製作したグッズの販売が不能となって損害を蒙った業者は、利害関係人であるから、 これらのグッズの販売を許諾(合意)しない作家を訴えることが、現状打破の一つの突破口にならないか。
つまり、詐欺まがいのボッタクリ商売を勝手に行った挙句、原著作者・水木杏子から販売差し止め措置を喰らって偽版画を売れなくなった業者は 可哀相な被害者だから、マンガ学会のバックアップにより邪悪な加害者・水木杏子に対する訴訟を起こし、販売許可をせまろう!
…という大変アグレッシブな議論が交わされたのだそうです。すごいや! 外部参考サイト:第3回著作権部会(日本マンガ学会公式サイト内)
しかし日本マンガ学会の見解では、この判決は「理不尽」なんだそうですよ。すごいや! 日本マンガ学会は、2004年4月京都精華大学での著作権研究フォーラムでも、原著作者・水木杏子には出席のオファーもせずに、作画者・いがらしゆみこのみを招いて「最高裁判決は不条理」と悲劇のヒロインあつかいで持ち上げておりました。 国際日本文化研究センター助教授・山田奨治の見解
更に、このフォーラムに出席した国際日本文化研究センター助教授・山田奨治先生の著書『日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか』(2011年9月刊行)によると、 原著作者が法に訴えてまで販売差し止めをしなければならなかった"真の理由はわからない"んだそうですよ。なんと素晴らしい日本の知性!!
外部参考サイト: mociの日記 山田奨治「日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか」人文書院 (スラッシュドット・ジャパン内) 参考: キャンディ・キャンディ事件最高裁判決後のできごと ***さん、フジサンケイアドワークの偽版画を購入なさった方たちに ◆ 水木杏子 2000-12-27 (Wed) 00:10:13 原画について考えている事 ◆ 水木杏子 1999-09-23 (Thu) 22:26:21
ほんの少しでも資料をあたれば虚偽情報であるとすぐに判明するような事ではありますが、たまたま当時問題のプリクラが設置されていたゲームセンターの特集記事が掲載された雑誌(『コミック・ゴン! 第1号 』1997年ミリオン出版刊)を入手したので、公益性を考慮してこのページで紹介する事にします。
(「キャンディ・キャンディ事件」最高裁判決は著作権関連事件について議論する際の重要な基準のひとつとなっており、 資料の公開は版権ビジネスに携わる多くの人々にとって公益性があるとの判断により、当ページ内の画像は「報道目的の引用」としてアップしております) 東京ガリバー松戸店
その為、「東京ガリバー松戸店」には、バンプレのゲームやプライズマシンの新作が他店に先行して設置されていたのです。要するに「ロケテ」の実施店になっていた訳。
マニアの間では有名な店舗であり、私も当時ポケモンのプライズマシン目当てにはるばる千葉まで電車で訪れた事が何度かありました。 プリント倶楽部をはじめとした各社の写真シール機も同様であり、人気ギャルゲーのフレームなどが設置されると普段は新宿や秋葉原のゲーセン常連をやってる面々が松戸まで遠征に来るという光景も見られました。 無論、プリクラの利用は有料です。設置期間中にゲームセンターを訪れた客ならば誰もが利用できます。 全国展開の参考にする為のデータ取りを目的とした先行設置なので「テスト」「試作機」という表現も間違いとは言えませんが、立派な商行為です。 「イベント限定」「バンプレストのショールームに実験的に設置」は明らかな虚偽、ミスリードでしょう。 (たとえ無料だろうと権利者に無断でキャラクター商品を作成して不特定多数の客に提供するのは違法行為ですが) キャンディ・キャンディ韓国正規版DVDは「正規版」ではありません
現在「キャンディ・キャンディ 正規版DVD」を称してネット通販されている韓国や台湾製のDVDソフトは、原著作者・水木杏子と東映アニメーションの許諾を受けずに製造販売されている海賊版です。
2007年の春から、韓国で許可なく<キャンディ・キャンディ>の不正アニメ放送が堂々と開始されてしまいました。
東映動画が講談社を介して取得していた『キャンディ・キャンディ』の放送権・ソフト化権は1995年に失効。未だ権利を保持していた時点で外国企業に許諾した放映権等も2001年までには全て失効しています。海外では期限切れの契約書を悪用した「正規許諾品のように偽装した海賊版」がしばしば販売されていますので、うっかり購入したり、正規品であるような誤情報を広めたりせぬようにくれぐれも気をつけてください。
尚、東映も原作者も許諾していない台湾海賊版を正規品と称して販売している齊威國際多媒體股有限公司(Power International Multimedia Inc.)は、台湾における いがらしゆみこ氏のビジネスパートナーです。
参照: 正規品を称する海賊版アニメDVDのカラクリ 原作者・水木杏子がアニメ『キャンディ・キャンディ』再放送に反対した事は一度もありません
原著作者・水木杏子(名木田恵子)は、東映アニメ『キャンディ・キャンディ』の再放送やソフト販売に反対したことはありません。それどころか裁判当時も判決後も「再放送はいつでもOK」と公言しています。
そもそもアニメ版キャンディ・キャンディを世に出せなくなったのは、原著作者と作画者の両名が(株)講談社との二次使用の契約を解除した為、(株)東映が作品を動かせなくなったからです。 キャンディ・キャンディの権利関係の基本
『なかよし』掲載最終回とアニメの放映日
ちなみに『キャンディ・キャンディ』の最終話が掲載された『なかよし』1979年3月号は2月3日発売。アニメ版最終話放映は、同年2月2日。
アニメの製作スケジュールからして、明らかに、最終話の脚本はいがらし作画の漫画原稿に基づくものではありません。 最終四話くらいは、原作者の先行提出したプロットから直接脚本執筆されているものと思われます(『巨人の星』も同パターン)。 にもかかわらす作画者は「最終話は原作を無視して自分ひとりで描いた」と吹聴してまわっているのです。 キャンディ・キャンディ事件の発端
『キャンディ・キャンディ』の大ヒットにより若くして原稿料の高い大御所作家になったものの、その後のオリジナル作品では顕著な売り上げを出せずに90年代半ばからは講談社からも干されるようになった作画者・いがらしゆみこ。
同じ頃、いがらしゆみこの同郷の友人である本橋浩一が代表取締役社長をつとめていた日本アニメーション株式会社も、シリーズの視聴率低下により伝統ある名作劇場放映枠を失いつつありました。 そんな作画者・いがらしゆみこと日本アニメーションは、『キャンディ・キャンディ』を名作劇場枠で再アニメ化して、フジサンケイグループぐるみのキャラクタービジネスをもくろんだのです。 いがらしゆみこは「講談社はキャンディは要るけどいがらしは要らないのよ」と不遇を訴えて、原著作者・水木杏子に哀願。 迷った末に講談社との義理よりもいがらしとの友情をとった原著作者・水木杏子は、いがらしと共に講談社との契約を解除(1995年2月26日)。 講談社との契約によって放映権その他を持っていた東映としては、新たに水木・いがらし両氏と契約を結びなおさなければ『キャンディ・キャンディ』の放映・ソフト化はできません。 なので当然、東映の担当者は新たな契約に関する打ち合わせをするべく、両者にコンタクトを求めて何度も書面を送りました。原著作者・水木杏子も同様に、作画者・いがらしゆみこに何度も連絡をしました。 しかし作画者・いがらしゆみこは居留守をつかって話し合いを忌避。 その間に作画者・いがらしが何をしていたかといえば、原著作者・水木にも商標権保持者の(株)東映にも無断で管理を任せたフジサンケイアドワーク(現・クオラス)と共に『キャンディ・キャンディ』キャラクターグッズの許諾を多数の企業に行っていたのでした(1996年秋)。 バンプレストの災難
そのフジサンケイアドワークといがらしゆみこから許諾を受けた会社の一つが、(株)バンプレスト。
バンプレストの担当者・吉田明氏曰く (略)
吉田明氏は往年のキャンディブームの際、ポピーの関連会社の「吉田企画」でキャンディ人形を企画制作した経歴のある人。
水木杏子がポピーの「ポピーちゃん人形」のタイアップ漫画「うたえ!ポピーちゃん(作画:原ちえこ)」「あいLOVEポピーちゃん(作画:峡塚のん)」を『なかよし』誌上で連載していたこともあり、その縁がその後の『なかよし』とポピー、バンダイの長い蜜月のひとつのきっかけとなっている模様。 ちなみにその後、「バンプレストの担当者」は配置換えになったようです。 いがらしゆみこ公式サイトにあった文章によると、 水木さんの異常な抗議にバンプレストは承諾を得ることを断念しました。
…との事ですが、ダミー会社の実態の確認ミスで、バンプレの得意先である東映と権利トラブルの最中であるいがらしゆみこに加担してしまった事で、詰め腹を切らされたというのが実情でしょう。
当サイト内の関連記事: 『キャンディ・キャンディ』のプリクラ(プリント倶楽部/写真シール機)について 商標権問題
東映及び原著作者・水木杏子は、地裁判決後いがらし側が上告して更に争うことがなければ違法グッズを追認して事態を収拾するつもりでいました。
水木杏子公式サイト掲示板過去ログより 信用を失うということ ◆ 水木杏子 2002-04-16 (Tue) 23:32:43 アジアに広がった作画者発の違法キャンディ・キャンディグッズ
原作者・水木杏子の願いもむなしく、作画者・いがらしゆみこは裁判中も敗訴後も「水木とは和解した」「上告したから判決は確定していない」と業者に更なる違法キャンディビジネスを煽りました。
尚、高裁に上告する際にいがらし側弁護団が利用したのが、現在マンガ学会監事をつとめている牛木理一 弁理士の論文「連載漫画の原作とキャラクターの絵との関係(『パテント』1999年7月号)」。 東映はこの後数年間、国内外(香港、マカオ、中華人民共和国、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、台湾、タイ、ハワイ)で販売された、自社の商標権を侵した多量の『キャンディ・キャンディ』グッズへの対応に悩まされることになります。 東映といがらしゆみこが完全に決裂した商標登録無効審判
更に作画者・いがらしゆみこは2001年7月10日に東映アニメーションに対して商標登録無効審判を起こしますが、これは却下されました。
1999年8月23日付けで、原著作者・水木杏子と東映との間で「『キャンディ・キャンディ』の名称を東映アニメーションが商標登録することに同意する」旨の同意書を締結していた為です。 水木杏子公式サイト掲示板過去ログより アニメと商標権について ◆ 水木杏子 1999-10-18 (Mon) 23:24:09
いがらしゆみこ公式サイト(旧)より
◆いがらしゆみこから水木さんへ Ⅱ 2000年12月27日 日本マンガ学会監事・牛木理一 弁理士の論文
この商標登録無効申し立ての際、いがらし側が「東映が商標を抑えているのは不当」という主張の根拠に利用したのが、これまた現マンガ学会監事・牛木理一 弁理士の論文。
1976年当時は、出版社はキャラクターマーチャンダイジングを直接行うノウハウは持っていませんでした。 出版社が意識的にアニメ化とグッズの版権管理をやりはじめたのは、1981年の『ドクタースランプ』あたりからです。 ですから、当時としてはアニメ会社の(株)東映に商標権を取得させ、管理を任せた方が作家・出版社ともに効率の良いビジネスが出来る、現実的な対応であったと言えます。 当時も、その後の二十数年間も、東映は何ら背信行為を犯すことなく誠実に『キャンディ・キャンディ』のブランドイメージを高め、保持してきました。 また、ローティーン向け少女漫画雑誌『なかよし』の人気作品であった漫画『キャンディ・キャンディ』を幅広い年齢層にアピールするタイトルに育て上げ、更に海外でまで知名度を高めたのは東映の功績です。 「不当」といわれる筋合いはありません。 再放送の為のハードル
このように東映の商標権を侵して多数の違法グッズを世界中にばら撒き、東映に対し商標登録無効審判を起こす一方で、作画者・いがらしゆみこは東映に対し、「再放送をいつでも許諾する」との申し入れもしています。
そして、原著作者・水木杏子も「再放送はいつでもOK」と表明しています。 原著作者は権利関係にうといまま作画者の口車に乗って講談社との契約を解除してしまった為に、ビジネス上の混乱をまねいたことを非常に反省しています。 また「アニメ版は自分だけの作品ではなく、フィルムを作った多くの東映スタッフや声優たちのものでもある」「海外では漫画版を知らないアニメのみのファンが多い」という認識なので、「東映の権利を侵した違法グッズさえ始末がつけばアニメの許諾は可能であろう」と常々公言していました。 商標権と海外のアニメのこと ◆ 水木杏子 1999-08-18 (Wed) 15:04:10 アニメーションのリメイクについて 名木田恵子 いがらしゆみこの「漫画原作者の権利否定」に追従した日本マンガ学会
しかし、作画者・いがらしゆみこは裁判が終わった後もさまざまな場で「水木杏子は原作者ではない」と公言しています。
良識派の漫画家や編集者はこのようないがらしゆみこの言動には眉をひそめていますが、長谷邦夫、牧野圭一のように「漫画原作者の権利否定」に追従する業界人も少数ながら存在しています。 この両名が参加している日本マンガ学会にいたっては、原著作者である水木杏子に出席のオファーすらせずに、作画者・いがらしゆみこのみに都合のいい主張をさせて最高裁判決を否定する事を目的としたフォーラムを開催。 参照外部リンク: 水木杏子公式サイト内「アニメの再放送について」 400字詰原稿用紙2,000枚の原作原稿=「走り書きの文字原稿」
いがらしゆみこの顧問弁護士と親しい日本マンガ学会監事・牛木理一 弁理士は、かねてより「アニメーション映画の製作者という二次的著作物の著作権者の立場にすぎない東映が商標権を専有しているのは問題あり」と主張していました。
それが更に「走り書きの文字原稿(=400字詰原稿用紙2,000枚分の小説形式の原作原稿を指す)」を書いただけの水木杏子を原著作者と「決め付けた」最高裁判決も不当と発言。 そして日本マンガ学会著作権部会は「いがらしゆみこが東映の商標権を侵して無断で制作したグッズ」に対して販売許可を出さずに差し止めた原著作者の行為は「正当な理由がない権利の濫用」であるから、グッズ業者は原著作者に対して裁判を起こすべき、という提言までする始末。 そして現在、国内で販売差し止めされた違法キャンディ・キャンディグッズが韓国で大量に販売されているという報告もあります。 東映アニメーションの立場
作画者が原著作者の権利を否定している現状では、東映としても新たな契約書など作れるものではありません。
70年代に製作された全115話のフィルムをデジタルリマスターにかけるには、相当の費用がかかります。 やっとリマスターを終了しソフトの生産を行っている途中で、また新たなトラブルが起こって発売中止になった場合、東映の損失は莫大なものになります。 そんなバクチは営利企業として打てるはずもありません。 以下、水木杏子公式サイト過去ログ発言。 アニメの再放送の誤解のことなど ◆ 水木杏子 2002-05-13 (Mon) 16:43:45 No.146 >おたずねのことなど
…という訳なので、原著作者・水木杏子と(株)東映アニメーションには、アニメ版『キャンディ・キャンディ』お蔵入りの責任はありませんので、その点ご理解ください。
文句を言いたいなら作画者・いがらしゆみことそのシンパの日本マンガ学会にね。 追記
作画者は2007年台湾で『キャンディ・キャンディ』のメインキャラに酷似した、『甜甜Lady Lady』と称する「オリジナル新作」のキャラクタービジネスを展開。
最高裁判決を愚弄するのみでなく、東映が保持している『レディレディ』の商標権を侵害する行為であり、東映アニメーションといがらしゆみこの関係修復は暗礁に乗り上げたと見てよいでしょう。 |
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