「ラノベ史」の文脈でポプラ社とんでる学園シリーズや青い鳥文庫の研究をしている人たちがいるようなので、名木田恵子の「少女漫画家の挿画による少女漫画的ロマンス小説」である講談社「さわやか学園ラブコメディ」関連の資料をまとめておく
講談社<さわやか学園ラブコメディー>
小学館『小学五年生』に漫画家の挿絵入りで連載された児童小説を、講談社青い鳥文庫のレーベル内レーベルで講談社系の少女漫画家をカバーイラスト&挿絵に起用し新書サイズで連続刊行
巻末には通常の作者あとがきだけでなく読者からのおたよりコーナーも設けられていた 1987年から刊行開始された「講談社X文庫ティーンズハート」の好評を受けた低年齢向けロマンスノベル・ラインの試行であったと思われるが、同年同月から刊行開始されたポプラ社Tokimeki bunko(1988年8月~1993年8月) にぶつけるために、急遽、既成の小五少女向けロマンス小説である一連の作品を利用したのではとの邪推もできる (3冊目の段階でカバーデザインを既刊ふくめてTokimeki Bunkoに寄せたものに変更し、「児童書ではなくロマンスノベル」の印象を強化しているあたりも判断材料)
この2タイトルは当初講談社青い鳥文庫で単行本化されたが、その後「さわやか学園ラブコメディー」シリーズが青い鳥文庫内派生レーベルになったために、増刷分からは青い鳥マークのないデザインのカバーに変更された
ここまで隔月で連続刊行してきたところで派生シリーズの「ラブコメ・ファンタジー」が三作はさまる
「さわやか学園ラブコメディー」シリーズに続いて、1978年少年少女講談社文庫『小説キャンディ・キャンディ』を水木杏子名義から名木田恵子名義に変更して復刊
2000年代以降も青い鳥文庫の名木田作品では、一般イラストレーターによる装丁の他に、亜月裕や山田デイジーなどの少女漫画家によるカバーアート&豊富な挿絵入りの作品が多数刊行されている
小学館 ふしぎ・ときめき文庫
小学館の月刊誌『教育技術』は小学校教員向けの雑誌
「北校舎の開かずのとびら」は雑誌連載段階では非漫画系の挿絵が入っていたが、ときめき文庫にまとめられた際に漫画家・西臣匡子によるカバー&挿絵入りで刊行された |
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2月 2022
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