平成10年2月5日佐川急便事件
東京地裁
原告:いがらしゆみこ 被告:佐川急便株式会社 いがらしゆみこが佐川急便に対し、輸送中に破損された原画に対する1,000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。 1997年3月香港にて、いがらしゆみこは原著作者に無断で『キャンディ・キャンディ』『ジョージィ!』原画展示会を開催。主催は、いがらしの元アシスタント・村中志津江(PN鈴賀れに)が編集者をつとめていた玉皇朝出版。この香港のイベントにおいて多くのキャンディグッズも無断販売された。 この原画展で展示した原画(石膏ボード)を、美術梱包(保険あり)もせずに佐川急便に輸送を依頼したいがらしゆみこは、輸送中に絵が破損していたとして1,000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。 佐川側が財団法人新日本鑑定協会に依頼して算定した賠償金は50万円。 対して、いがらしが鑑定依頼をした筑波大学の谷川彰英教授(専攻・学校教育)の鑑定額は5,000万円。 週刊文春1998年5/21号の谷川彰英教授コメントによると、この鑑定額の根拠については 「破られた原画は見ていない。白黒のコピーを見て鑑定した」
とのこと。
いがらしが原著作者たちに無断で全国各地で開催した原画展示即売会では、この文春記事のコピーの5,000万円の部分にマーカーで線が引かれたものを掲示し、キャンディの描き下ろし原画に100万の値をつけて販売していた。 同記事内でマンガジャパンの同僚であるちばてつやが"断じてお金の問題じゃないんです"と谷川彰英教授の鑑定を支持するコメントを寄せていたが、実際は「お金の問題」であったようだ。
同記事によると、いがらし側が最終的に請求した損害賠償額一千万円の根拠は
この前の展示会で展示した、破られたものとほぼ同サイズの原画に関して、紛失した場合は七百~七百二十万円を保証するという契約を企画会社としていた。それを参考にし、商品化権を加えて算定した。
この発言内の「展示会」は1998年2月26日から開催され、原著作者・水木杏子と東映の許諾を得ずにキャラクターグッズを多数販売した伊勢丹府中店のイベント、企画会社はフジサンケイアドワーク(産経新聞社後援)。
弁護士・熊隼人の発言から推測すると、原著作者に無断で契約した商品化権は一絵柄につき(?)約三百万円か。 佐川急便事件で発覚した香港違法イベント佐川急便事件のこと ◆ 水木杏子 1999-10-22 (Fri) 16:06:47 原画について考えている事 ◆ 水木杏子 1999-09-23 (Thu) 22:26:21 |
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2月 2022
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