1996年に情報センター出版局から刊行された『キャンディ・キャンディボックス : なつかしいポニーの丘から』(著者・近藤恵/川上千恵子)という書籍に関して、掲載情報(アードレー家系図など)を公式設定と誤解したまま広めている人がいるようなので、原著作者・水木杏子氏の旧公式サイト掲示板発言を再掲載します。
<CANDY・CANDY・BOX>について ◆ 水木杏子 2001-02-02 (Fri) 00:12:59 アードレー一族家系図(原作者・水木杏子公式設定版)
原作者・水木杏子(名木田恵子)による公式の家系図はこちら(なかよしまんが新聞記載の系図をベースに『小説キャンディキャンディ Final Story』の情報を追記)↓
原著作者公式設定では
ウィリアム・Ⅽの晩年に生まれた息子であるウィリアム・アルバートを除けばアードレー本家は女ばかりで、事業に差支えが出るのを恐れてウィリアム・Aをウィリアム・Ⅽと誤認させるようにしていた……ということらしい(一族の年長者は当然承知しているが、「外様」であるラガン一家はそのあたりの事情をまったく知らされていない)。 ニールとイライザのラガン兄妹
エルロイには子がなく、ニールとイライザはエルロイの夫「ブリアン」の縁者「サラ」が「レイモンド・ラガン」に嫁いで生まれた子供である(なかよしまんが新聞記載の系図では、サラの親にあたる「某」とブリアンとの正確な関係は明かされていない)。
水木杏子旧公式サイト内のエッセイ「キャンディとであったころ」によると、サラ・ラガンには出生の秘密があり、それがニールとイライザの性格に影響をおよぼしているとの事。 参考:原作者公認ファンサイトMisaki's Candy Candy内「キャンディとであったころ」アーカイブ エピソード5・ニールandイライザ エピソード6・屋根裏部屋から ニールとイライザがアードレー家の紋章を知らないのは不自然ではと思ったが、エルロイが(不憫に思って?)サラ母子に目をかけてやっているだけで、ラガン家はアードレー家とは血縁がなく、分家ですらないのならば一応納得できる。ニールが本編内で一度もアードレー氏族のタータンを着ていないのもその為だろう。ただしラガン家の微妙なポジションが「サラ・ラガンの出生の秘密」に起因し、それがアードレー家との何らかの血縁関係という可能性もある。 ブラウン氏とラガン氏のフルネーム
アンソニー父とラガン氏のファーストネームについては、名木田恵子公認ファンサイト掲示板で明かされている。
なんだか気持のいい風が・・ アーチーボルト・コーンウェルとイライザ・ラガンの初期設定とステアの誕生日
余談だが、2003年の小説復刊時に「アーチー」の連載前段階の名前は「アルトルド」、「イライザ」は「イザベル」であったとも明かされている。
きのう! 書庫の整理をしていて古いふる~い漫画のゲラ<悪魔のメルヘン>(まんが 丸山佳さん・・原案・わたし となっている)と、<星がでるまで>(漫画、森谷幸子 原作 わたし)の間からすっかり忘れていたノートが出てきました。 (プロットメモのノートは”事件”に提出しましたが・・このノートの存在は忘れていたの・・・) 豪雨お見舞い・・・ 投稿者:名木田恵子 投稿日:10月14日(火)16時44分46秒 そのノートには、アードレー家の家計図のメモもあって(物語が始まる前の)
尚、なかよしまんが新聞記載データのうち、ステアとアーチーの誕生日が入れ替わっていると原作者公式サイト連載のエッセイ上で申告されている。つまり、アーチーが5月25日、ステアが10月11日生まれというのが正しい誕生日データということになる。
参考:原作者公認ファンサイトMisaki's Candy Candy内「キャンディとであったころ」アーカイブ エピソード6・屋根裏部屋から ジョルジュとローズマリー・ブラウン
また「ジョルジュ」がなぜフランス名なのかについては、水木杏子旧公式サイト内「小窓から」 2001年4月「花いっぱいの小窓~わき役たちの人生」で明かされている。
花いっぱいの小窓 わき役たちの人生
ローズマリーはブラウン氏との大恋愛の末にアードレー家を出たこと、そのかけおちを手助けしたのがジョルジュであること、ジョルジュ自身も孤児であり故ウィリアム・C・アードレーに大恩があること、密かにローズマリーを愛していたこと……などの裏事情は1979年刊行の『小説キャンディ・キャンディ』第3巻で既に明かされている。
スザナ・マーロウとテリュース・G・グランチェスターの年齢
スザナやテリィの年齢についても公認ファンサイト掲示板で回答しているが、あくまで『なかよし』という掲載媒体の都合上の設定年齢であり、厳密にリアリティを考慮した数字ではないらしい。(昭和のロボットアニメでは主人公の設定年齢が18歳上限だったのと同じようなものだろう)
投稿者名: 名木田恵子 ハートの小窓のUPなど ◆ 名木田恵子 2002-02-26 (Tue) 22:39:18 ピノキオというピンクの薔薇 ◆ 水木杏子 2002-05-15 (Wed) 21:06:01
テリュース・G・グランチェスターの「G」がミドルネームであるグレアム (Graham)の頭文字であることも『小説キャンディ・キャンディ』で既に明かされているのだが(「グレアム」は母エレノアのつけた名であり、父親の姓を名乗るのを嫌ったテリィは役者として活動する際には「テリユース・グレアム」を名乗っていた)、『CANDY CANDY BOX』では「テリュース=G=グランチェスターの「G」とは何の略なのか?」などというコーナーに面白おかしく1Pを割いている。大ファンといいながら原作者の公式小説を読んでいないのか、存在を知りながらガン無視しているのか……。
テリュース=G=グランチェスターと比村和夫の誕生日
復刊コムにリクエストしてる人がいるようなので、ついでに書いておきますが、1993年9月にワニブックスから刊行された『キャンディはアルバートさんと結婚したの? : 少女漫画ヒミツ発見 (ISBN: 4847030982)』というのは当時流行していたクッダラナイ非公式の謎本で、公式とは一切かかわりない妄言をテキトーに書き連ねただけのシロモノ。そもそもキャンディに割かれた分量は少なく、様々な有名少女漫画についての与太話をまとめた安易な便乗本です。
参考:『キャンディ・キャンディ』の設定やキャラクターに関する原作者発言を含む記事
コメントの受け付けは終了しました。
|
カテゴリ
すべて
アーカイブ
2月 2022
|